IRCでチャットをしていたところ、ある外人が、「いま、俺の読んでる日本語の教科書に、イコールにドットがふたつ付いた、変な記号が出てきたんだが、なんじゃこりゃ」とグチをこぼしていた。
イコールにドットがふたつ付いた記号といえば、「ほぼ等しい」という意味の、≒ 'APPROXIMATELY EQUAL TO OR THE IMAGE OF'(U+2252)ではないか。その通りであった。しかし、外人は、その記号がなんだか分からないというのである。
では、ほぼ等しいという意味の記号は何なのかと尋ねたところ、≈ 'ALMOST EQUAL TO' (U+2248)であると答えた。
興味深い。≒は、日本独自の記号なのだろうか。試しに、≠ 'NOT EQUAL TO'(U+2260)は分かるかと聞いてみたところ、これは使うらしい。
試しに、日本語版と英語版のWikipediaを引いてみたが、英語版には、≒という記号は存在しなかった。
Equals sign - Wikipedia, the free encyclopedia
等号 - Wikipedia
また、日本語版Wikipediaには、数学記号の表という記事もあり、こちらでは、≒は日本でしか使われていないと書いてあった。
ほぼ等しいというのは、これ以外にも、図形に対して用いるものなどがある。
ところで、ひとつ解けない謎がある。これは何だ?
≓ 'IMAGE OF OR APPROXIMATELY EQUAL TO' (U+2253)
違いは、ドットの位置が、上下で変わっているようである。コードポイントも隣り合っているので、たぶん、かなり関係があるのだろう。ドットの位置が統一できなくて、結局どちらもUnicodeに入れたのだろうか。この辺の歴史は、興味深い。
文字というのは、実に興味深いものだ。
2 comments:
上が~で下が―の記号が使われることもありました.
それは、≃(U+2243)ですね。
他にも、≅(U+2245)なんてのもあります。
すべてを網羅的には含めませんでしたが、記号というのはかなりたくさんあります。
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